飛鳥山から上野まで、武蔵野台地の端を見る散歩
2022年11月19日の話。
この日は天気が良く在宅勤務で鈍った身体を動かすにはちょうどいいということで、かねてより気になっていた上野台地を自分の目で確かめてみようとちょっと長めの散歩
へ。
(地理院地図より引用)
色の濃い台形の土地がまさしく武蔵野台地の端たる上野台地。
よく見ると台地を沿うようにぴったりと京浜東北線が走っていて、初めて地図上で見たときからその美しさに惚れました。
上野台地の中でも一際細い部分です。
左側が飛鳥山公園、右の高架駅が王子駅で、駅の出口は線路の下に見えることからも高低差が分かると思います。
線路を跨ぐ橋を渡るだけでも結構ダイナミックで楽しい。
京浜東北線のこのエリアはこんな光景が色々な駅で見ることが出来ます。
当初の予定では飛鳥山公園を一回りした後すぐ線路沿いに南下しようと思っていたのですが、どうやら博物館が複数あると知り今回は紙の博物館に寄り道。
ここでは入場料400円で1時間ほど見学。予定には無い行程となりましたが、今回の散歩の趣旨である武蔵野台地の一面を知れる展示などもあり思わぬ収穫を得ました。
博物館を出て渋沢栄一にまつわる建物を軽く見たのちに散歩を再開。
台地に沿って線路が敷設されているので、線路を目印にすれば道に迷うことなく歩くことが出来るし何より台地の上からの眺めがいいので散歩コースとしてかなり向いていると感じました。
ここで特に印象に残っている場所を紹介。
田端駅に向かう途中で通った富士見橋から撮影した一枚。
少し見づらいですが、奥から右手方向へと伸びる(恐らく)湘南新宿ラインの線路と山手線の線路が立体的に交差しているのがわかります。
高低差が感じられるだけでなく、都心を巡る山手線の環の端でもある場所なので感慨深くもありました。
恐らく地元住民や鉄道ファンの間では有名な橋なんでしょうね。
こんな感じで飽きることなく歩みを進めると、いよいよ道灌山と西日暮里駅が現れます。
…がこの日はまだ日記を書くことなど想定していないので使える写真が一切ありませんでした。
道灌山を分かつ切通しや、23区内にいながら山の稜線を感じるなど、地理院地図で見た光景が三次元で体験出来たのがとても楽しかったとだけ書いておきます。
当初の目的たる道灌山をこの目に収めることは出来たのですが、まだ体力があったのでそのまま上野へ脚を進めます。
上野へ至る道中の次なる見どころは、徳川幕府最後の将軍である慶喜公の墓…となるはずだったのですが、谷中霊園で渋沢栄一の墓を偶然目にしたことで頭から抜け、まさかの通り過ぎてしまうという事態。
実はこの日田端周辺で正岡子規の墓参りもしようと思ったのですが、気付く頃には田端駅を通り過ぎるなど、一日に二度も墓参りを失念することとなりました。
逆に渋沢栄一とはやたら縁があった。
お墓参りを忘れたこともまた来る理由が出来たということで。
その後は上野公園をぐるぐる歩いて寛永寺が持っていたの土地の広さを実感したり、少し外れて岩崎邸の入口を見たり、脚に疲労を溜めつつ最終目的地の上野駅へ。
上野は立派な博物館が多いのでまた日を改めて訪れたいですね。
この日はここでおしまいにして、適当に上野周辺でラーメンでも食べて帰るつもりでしたが、急遽行きつけの中華料理屋に行きたくなり半日革靴で歩いたダメージを堪えながらお店のある秋葉原まで歩いたとさ。
小指が痛くなったものの結果的には台地からその下に広がる低地まで歩いて、起伏を感じることが出来て良かったと思います。
なんだか龍頭蛇尾な日記になってしまったので、この散歩で歩いた記録を最後に載せておきます。
なんとなくで始めた日記だけど、ここまで書くのに相当苦労したので早くもこの先の雲行きが怪しい…